◎ゲストプロフィール/加養 浩幸
千葉県出身。東京音楽大学(トランペット専攻)卒業。トランペットを金石幸夫氏に師事。卒業後、千葉市立土気中学校に着任。同校吹奏楽部を指導し、全国大会へと導く。
また、土気シビックウインドオーケストラでは、レコーディングや演奏旅行など多くの実績を残している。
現在、尚美学園の客員教授として、同校のバンドを指導する傍ら全国のバンドのアドバイザーとして活動している。
日本吹奏楽学会理事、土気シビックウインドオーケストラ音楽監督、日本バンドクリニック委員会委員、尚美学園客員教授、東京音楽大学講師。 |
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◎ゲストプロフィール/鈴木 英史
東京都出身。東京芸術大学を経て、1991年同大学院音楽研究科作曲専攻終了。作曲を間宮芳生・遠藤雅夫、ピアノを角野裕の各氏に師事。1987年に安宅賞、2001年日本管打・吹奏楽アカデミー賞(作編曲部門)を受賞。
在学中に間宮芳生らとグループ「ミュヘイ(MUHELY)」を結成し、内外の作品の紹介に努めながら作曲活動を始める。その後、東京佼成W.O.、シエナW.O.、BMG、東芝EMI、ポニーキャニオン、ブレーン等から作編曲の委嘱を受け続け現在に至る。
主な作品に「スパイラル・タワー」、「虹色の海」、「プレリュード」〜“時計台の鐘”の旋律による、愛の3部作、「大いなる約束の大地〜チンギス・ハーン〜」、「プロメテウスの雅歌」、「鳥のマントラ/萬歳楽」、編曲作品(メリーウイドウ、小鳥売りセレクション、こうもり、ロシアの皇太子、伯爵婦人マリツァ等)多数。 |
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『’09吹コン課題曲クリニック』
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| 鈴木: |
今年は課題曲が配られるのが遅くなったので、まだ学校に楽譜が届いてひと月くらい? |
| 加養: |
そうですね、ようやく1ヵ月くらいになるか、もしかすると手に入ったばっかりという学校もあるかもしれません。 |
| 鈴木: |
そうするとまだ「この課題曲をやろう!」と決めているバンドは少ないはずですよね。
僕なんかもまだそんなにいっぱい聴いていないので、実際にどう聴こえるのかな、というのを検証しながら、その都度気になったところを話していければと思っているのですが…。 |
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| 加養: |
このクリニックを聞いている人は、私が指揮台の上で曲をとらえている指揮者的観点と、楽譜を見た作曲家的観点の両方の話を聞けるといいかな。でも一番は、生で演奏するとどんな音がするのだろう、というのをよく聴いてほしいところで、CDとはだいぶ違った感じになるだろうと思います。 |
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■課題曲T 16世紀のシャンソンによる変奏曲
| 鈴木: |
コンクールで聴いているわけではないので、パッとこの曲を聴くと、あぁこんな曲なんだなぁ、って思うけど、コンクールでこれがパッと演奏された時のことを思うと…、ん〜純粋に曲としては悪くはない、と思うんですよ。ただコンクールって曲を聴くものじゃないから、演奏ってことを考えてこの楽曲を見ると、まず一本一本の楽器にとても比重・負担がかかっている。要するに全部のパートがきちんと歌えていたり、技術的な裏付けがあればあるほど曲の良さが出てくる。逆にいえばボロが結構出やすいという感じもする。ただ、他の課題曲は全部どちらかと言うと音量が鳴る曲じゃないですか。その中でスッとやったら意外と…良いんじゃないかなと、そういうことも考えられるけど実際にはこれって演奏していてどうですか? |
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| 加養: |
パートにもよると思うのだけど、金管の皆さんはそんなにイヤじゃないと思います。だけど例えば冒頭のオーボエとかは、あまり吹けない人だと、その部分を聴いただけでとってもイヤですってことになるかな。
あと、ハーモニクスを奏法に使いなさい、とピッコロ・フルート・コントラバスの楽譜には出てくるのだけど、この辺についてはどうですか? |
| 鈴木: |
それも含めて作曲家の諏訪さんは多分一音一音に込める思いというか、テンションがすごく高いんですよね。だから、そういう奏法を用いるということは何かこう、弦楽器のような音のイメージ・遠近感を出したいと思って書いているのだと思うのですけど、実際それがどの程度聴こえるかというのはわからないところですね。 |
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| 加養: |
実際にそのハーモニクスで演奏するのと、普通の音で演奏するのとではどう違うのか、実演してみましょう。
(実演して比較) |
| 鈴木: |
そんな変わらないですね(笑)。 |
| 加養: |
わからないですよね。 |
| 鈴木: |
まぁ、例えば今のはハーモニクスだったけど、この作曲家は相当細かく楽譜を書いていますよ。 |
| 加養: |
彼の書いているのは楽語じゃないんですよ。結構イタリア語そのものだったりします。楽譜の下に意味が書いてあったりはするけれども…。 |
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| 鈴木: |
そういう一つひとつの音色というか、一人ひとりの音色にこだわって書いてあるなぁ、という感じがしますね。だから、そういう意味では普通の中学校の吹奏楽部で演奏すると、その一本一本の技量をある程度上げていかないと良さが出てこない。逆にそれを上げることによって良さが出てくるんじゃないかなと。 |
| 加養: |
もしかしたらこの曲をやることによって、一人ひとりが上手くなるっていう可能性もありますよね。 |
| 鈴木: |
あと、指揮をしていて曲を作りにくい所とかはありますか? |
| 加養: |
テンポの変化をどうするか、っていう所だと思うんですけれども、私は今基本は2拍子で振っていて、本当にもうここはズレそうだなという所は分割して指揮をしていましたが、曲に慣れれば慣れるほど指揮者はいらなくなるかな、と。
ですから、指揮をする先生が気合い入れて、よしやるぞ!みたいに指揮すると音が硬くなっちゃったりしてダメだと思うので、非常にリラックスした感じが必要です。しかもそのリラックスした中にテンポのキープがないとまずいですね。どんどん自分だけ演奏に酔ってしまってテンポがどんどん変わってしまうとダメですね。
もうひとつは、フレーズの終わりとフレーズの頭。終わるということは必ず次が始まるということだから、そのあたりをうまく繋ぐ音楽の繋ぎっていうのが大きな課題になると思います。 |
| 鈴木: |
バリエーションですからね、この曲は。バリエーションということは細かくどんどん曲が変容していくわけだから。 |
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■課題曲U コミカル★パレード |
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| 加養: |
まぁ、当たり前ですけど課題曲Tとは全く違った雰囲気の曲ですね。 |
| 鈴木: |
これはマーチの割にはいろんな声部があって、ともするとゴチャゴチャしそうな感じがしますね。 |
| 加養: |
そうですね。だから、どこがメロディなのかというのを確認しておいた方がいい場所がありますね。例えば盛り上がってきたところなんかがそうなのですけども、練習番号の「I」というところかな? ここなんかは普通に考えれば高音木管楽器がメロディだと思うけれども、全員がいろんなことをやっていて、みんなが頑張ってしまうと…高音木管のメロディがどこかに消えてしまって…。 |
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僕が演奏者のみなさんに要求したのは、その「I」の2小節間は高音木管がメロディだからそれを絶対に追い越さないでくださいねと。そのあとのアジタートの部分からは全員で作り上げる感じでどんどん盛り上がっていきましょう、という風にお願いしました。 |
| 鈴木: |
特にそこのアジタートはテンポを速くして盛り上げるという部分ではないのですね。 |
| 加養: |
もし何かを課題にしないといけないとすれば、そのアジタートに入ってから1小節毎に吹くのではなくて、ここはやっぱり3小節なり5小節なりが繋がっているような感じで吹かないといけないです。 |
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| 鈴木: |
これは例えば、ベタでそのままバーっと吹いてしまったらどうなるかと言うと…どうなるか実演してもらえますか?
(「I」の部分を実演して比較) |
| 鈴木: |
あぁ!こういう演奏あるね、コンクールに行くと。 |
| 加養: |
大概こうなるんじゃないかな。 |
| 鈴木: |
あるある。こうなってないと、盛り上がってないというか、音が大きくないと怖い、みたいな。 |
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| 加養: |
なんか音が小さいって言われるんじゃないか、バンドが鳴ってないと言われるんじゃないか、とか思ってしまいますよね。
これね、私の方から中学生とか高校生の皆さんに質問するのだけど、「クレッシェンドとデクレッシェンドはどっちが一生懸命やりますか? どっちが大切ですか?」って聞くんですよ。そうすると、クレッシェンドの方が大事だと思う人、と聞くと結構手を挙げるんですよ。それで、デクレッシェンドの方が大事だと思う人、と言うと…まぁ何人か手を挙げてくれます。しかし、これはとてもいじわるな質問で本来は同じですよね。 |
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クレッシェンドもデクレッシェンドも両方重要なんだけど、じゃあ実際に一生懸命やっているのはどっち、と聞くと多分全員がクレッシェンド。デクレッシェンドはあまりやっていないですよ。だから、デクレッシェンドができるバンドっていうのは他のバンドにはない味があるということです。もちろんクレッシェンドも重要なのだけれども、デクレッシェンドをちゃんとやるかどうか。要は力を抜く瞬間というのが他のバンドに比べてあるかどうか。 この曲の第1マーチもそうなのだけれど、旋律にはmfと書いて始まっているのです。その後に装飾音符が出てきて「ちょっとおしゃれだよ」って無理矢理言っているところがありますよね(笑)。その後に一応ダイナミクスはmpになっているんですよ。
(「A」から実演して解説) |
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| 加養: |
旋律にちゃんと音楽的な行き場があって、この小節はこういう風に語るよ、次はこういう風にいくよ、というのが皆さんに浸透しているとちょっと効果があるのだけど、やっている人とやっていない人と、あとこの人だけが頑張っているみたいな感じで行っちゃうと、このマーチは聴いていて苦しいかもしれない。 |
| 鈴木: |
それに強弱だけの問題じゃないですよね。要するに小さくすればいいとか音量だけの問題で練習をやっていくと逆に今度はわざとらしい変な感じになりますよね。 |
| 加養: |
だからあえてここはpじゃなくてmpなのだと思いますね。 |
| 鈴木: |
こういう所は楽譜に書いてあるから忠実にやれば表情がどんどん出てくるということでしょう。さっきの「I」の所みたいにこっちである程度仕組みを決めておかないといけないですね。決めれば決めるほど持ち味が変わってくるというか、そういう所がいっぱいありますよね。 |
| 加養: |
だからこの曲の持ち味が何かと言えば、非常に気楽な感じがそうですよね。トゥッティの一番豪華な瞬間から、アレ?ってこうスッと戻る瞬間。こういうのがこの曲の持ち味だと思うんですよ。だからこういう所でただ小さくしているとかじゃなくて、雰囲気的にすごく気楽な雰囲気で聴こえているかどうかをチェックしないと、自分たちではそういう風にやっているのだけれども、聴いているととても滑稽な感じになってしまっている可能性もあります。 |
| 鈴木: |
大きい意味でのバランスが大事になってきますよね。 |
| 加養: |
マーチはやっぱりバランスが難しいですね。マーチの伴奏のmfと他の声部で進行していく時の内声とかベースラインのmfとは違うじゃないですか。だから、書いてあるからfとか、書いてあるからクレッシェンドとかをやっていると、マーチの場合は多分いろんな結末がうまくいかないことがあると予想されますね。確実に低音のバンッバンッというのが予想されるわけだから、例によってバスドラムがうるさいだとか…工夫が必要ですね。 |
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■課題曲V ネストリアン・モニュメント |
| 加養: |
一つは頭から5小節目に「イン・テンポ」って書いてあるんですよ。で、いったいこのイン・テンポというのは何なのかと言うと、次の所を速くしたりすることを予防しているのだと思うのですよ。でも自然にテンポが上がってくるのはいいんじゃないかなと思うし、加速して演奏してしまうと変なのですが、気持ち的に盛り上がってくるのはいいんじゃないかなと思います。
あともう一つは中間部のシロフォンの部分ですが…これは結構難しいです。サラッと演奏しているように見えるけれども、多分中学生くらいだと厳しいですよね。演奏してもらうと何てことないように聴こえるのですが。例えば本番、指揮者の先生が気持ち焦ってしまって速くしてしまったら…もうグシャグシャになってしまう。 |
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| 鈴木: |
しかもここソロですしね。シロフォンだけしか演奏していないでしょ。 |
| 加養: |
結構テンポの設定が難しいんですよ。遅くしてしまうと今度はソロが歌えなくなってしまいます。だからここの中間部の所はこの曲の大きな課題になっていると思います。 |
| 鈴木: |
この曲も課題曲Uと同じくやっぱり声部が多くて、どんどんゴチャゴチャしちゃうなぁ、という印象がありましたね。 |
| 加養: |
どこを聴かせたくて、そして本当にそれがちゃんと聴こえているかどうかを確かめる必要があります。 |
| 鈴木: |
何というか、バランスを演奏者側が取らないといけない作業が多いというのは、譜面としては不親切だな、と…。でもそれは課題曲だからだと思ってください。加養先生がおっしゃられているように、書いてあるからそのままやる、という演奏方法は普通どんないい曲でもしませんよね。 |
| 加養: |
課題曲はやっぱり育てるものですよ。だから本当のことを言えば、これがじゃあ最高に良い曲かと言われるとそうではないかもしれない。けれど、実際に演奏する時にはこの曲は最高にいい曲ですと感じて演奏しないとお客さんに失礼ですよね。だから1ヵ月かけて2ヵ月かけて、夏休みを使って少しずつ世界で一番素晴らしい曲に自分が育て上げていくという、そういうものだと私は思っています。 |
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■課題曲W マーチ「青空と太陽」 |
| 加養: |
マーチが今年は2曲ありますが、両方聴いた印象はどうですか? |
| 鈴木: |
このマーチは課題曲によくあるパターンのマーチで、定番にはまっているマーチなんですよね。だから聴いていて安心。どういう風になってこうなる、とかが。いろんな表情なんかが出せるマーチなんで、
まぁマーチというよりもいろんな表情が出せる曲、っていうイメージで作っていった方がいいんじゃないかなという気はしました。 |
| 加養: |
単なる歩けるマーチ、とかそういう部分ももちろんあるけど、これはなんかそういうものを飛び越えた何かがないと課題曲としてはあれかな、と。 |
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| 鈴木: |
この曲も結構簡単そうだな、と思ってる部分もあるけど意外とこれは寂しくなるな、とかここはやばいな、とか…。 |
| 加養: |
そうなんですよ。最初はクラリネットだけであったりとか、最初はトランペットのファンファーレしかないとか。 |
| 鈴木: |
「A」の部分の最初のクラリネットとか、かなり寂しい感じになりやすい。みんながこう、いい音で吹いてくれればまた別なんだろうけど。 |
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■課題曲X 躍動する魂 〜吹奏楽のための
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| 鈴木: |
これは指揮者の先生の中に持っているフレーズ感とか、音楽のまとまりをどういう風に掴んでいるかというのが結構大事だな、と思っています。今、わざと楽譜を見ないで聴いていたのですけど、この曲って単に音の点がプツプツという曲じゃないですよね。要するにメロディ・単旋律、一本の旋律がいろんなパートに行っているだけだから。 |
| 加養: |
おそらく、聴いている人たちはすごい難しい曲だ、やっぱりうちにはできない、って思ったと思うんですよ。でもね、それは印象がだいぶ違って、これ慣れちゃえばこんなに楽な曲はないです。バンドの皆さんも大変なんですよ。
ただ、これを毎週本番やっていたとして、4回目、5回目、10回目くらいまでやったら、これは楽だって思えてくるんですよ、パズルだから。 |
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パズルって1回目が一番難しいんですよ。だから2回目をやると、あぁここはこういう風にやればいいんだ、ってわかるんですよ。仕掛けさえわかってしまえばそんなに難しくない。逆に言うとパっとしない。だから先生が言うように、ただリズムがこう、じゃなくて、ちゃんとどっかに歌があって、ソロ以外にもちゃんときちんと落とし所があって。で、単に足をドンッと踏めばいいんじゃなくて、なんかそのffにもppにも緊張感があるように。それにリズムの持ってる力、それからテンポの変わった時の力、そこがうまく出ないと聴いている方ももうやめてよ、となっちゃうので。先生も芸大の学生時代にはこういう風な曲は書いていらしたのですか? |
| 鈴木: |
う〜ん、こういう風なのじゃないけど、でもやっぱり4分の4拍子よりは8分の8拍子で書く方がかっこいいと思ってました。オーケストラの提出作品とかはそういう風に書いていたかな? 音符が2重線だとかっこよく見えてしまうんです。現代音楽の作曲家というのは、どちらかと言うとやさしさとか歌とか言うよりも、激するとか、緊張感とかそういうのをなぜか好む。で、彼もこういう題名がついている…「躍動する魂」、なんかバクバクした感じみたいだけど、どっちかと言うと鬱々とした、感じの曲ですよね。でも、意外とこれは歌を感じないとダメでしょ? だからこの作曲家の意図とは違った、というか、演奏家の方は少しこう、一歩進んだ見方をしてあげると活きるかな〜と。 |
| 加養: |
語弊があるかもしれないけど、これがピアノのアンサンブルだったり打楽器のアンサンブルだったら、もうちょっと有機的な感じになるのだろうけど、管楽器の演奏だからどっかに息遣いがあって、その抑揚がないとうまくいかないかな。 |
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■まとめ
| 加養: |
今回リハーサルは一日しかやってないのだけど、何とか生の演奏をお客さんに伝えようとする気持ちは皆さんにも十分伝わったんじゃないかな、と思うんですよ。あぁ、生でやるとこういう風に聴こえるんだ、ということが、今日の5曲で感じてもらえたんじゃないかなと思います。
皆さん、選曲に悩んでください。旅行もそうだけど、行っちゃうよりも、どこに行こうかって悩んでる時間が楽しいじゃないですか。九州に行こうか、北海道に行こうか、やっぱり大阪かな…って家族で会議やってる時ってそれが楽しいわけで、課題曲もそれと似たような感じです。皆さんも悩んでもらって…。 |
| 鈴木: |
そうですね、一度練習してみて、出来ればこういうホールみたいな所で演奏してみて、遠くの方でそれを聴いて、こうやって聴こえるんだな、とお互いに聴いた方がいいです。 |
| 加養: |
ですから皆さん、これからひと夏かけてどれか自分たちに合う曲を見つけて、選んで、しっかり頑張ってほしいなと思います。 |
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