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空
演奏会レポート【9】 大接戦! 関西吹奏楽コンクール
■レポーター: 「We Love Brass」編集部
■演奏会: 第58回関西吹奏楽コンクール
平成20年8月28日(木) 尼崎市総合文化センター(兵庫県尼崎市)
 夏の終わりの8月28日、尼崎市総合文化センターで行われた関西吹奏楽コンクール高等学校の部Aに行ってきました。その日は朝からあいにくの雨模様でしたが、それにも関わらず多くの人が入場を求めて長い列をつくり、改めて吹奏楽ファンがこの大会に寄せる期待の高さが伺えました。
  今回はその中でも、演奏を聴いて特に印象に残った学校を紹介したいと思います。
1 私立立命館高等学校
  課題曲は朝一番の出演で緊張していたのか音が客席まで飛んでこないのが残念でしたが、自由曲は低音の充実した編成を活かしたシンフォニックな響きで、最後の和音の美しさが印象に残る落ち着いた演奏でした。打楽器も管楽器によく溶け込んでいたように思います。関西大会のレベルの高さがわかる朝一番の演奏でした。
3 兵庫県立明石南高等学校
 今春から、指揮の先生が交代されましたが、重厚なサウンドは相変わらずでした。特にトランペットの音色と響きは、当日の全ての演奏団体の中で一番良かったように思います。自由曲は終始緊張感のある「凄み」を感じる演奏でした。
6 私立近畿大学付属高等学校
 自由曲の「レッドライン・タンゴ」は、昨年、高知県立高知西高等学校が全国大会で取り上げて話題になった曲ですが、近大の演奏はまるで全盛期のスペクトラムを思わせるノリのよいステージでした。また、この曲は指揮者とバンドとの一体感が重要なポイントですが、それなりに出来ていた気がします。それと、全ての演奏が終わったあとの充実感が奏者と指揮者の両方の表情から感じられたのもとても良かったです。
9 私立東海大学付属仰星高等学校
 昨年のサウンドとは少し異なり、サウンドを重視したブレンド感の心地よい演奏でした。少し強奏部の音が辛かったように思いますが、各ソロ奏者はとても上手だと思いました。当日は、今年全国大会3年連続出場のためコンクール不出場で、かつ系列校でもあり親交の深い、東海大学付属高輪台高等学校の畠田先生も聴きに来られていました。
11 私立四條畷学園高等学校
 午前中のトリにふさわしい演奏でした。金管楽器の重厚かつ華やかなサウンド!自由曲の『バレエ音楽「中国の不思議な役人」』では前半少し押さえ気味でしたが、後半の指揮者と奏者の一体感のある音楽が観客からも高い評価を受け、多くの拍手を得ていました。また、指揮者の伊勢先生がトロンボーン奏者だからかもしれませんが、自由曲で見せたトロンボーンの迫力は素晴らしかったと思います。
13 私立天理高等学校
  数年前までの天理らしいド迫力なサウンドではありませんが、バランスのとれたとても安定感のある演奏でした。また、音色やハーモニーもとても美しく、さすが伝統校と思わされるいい演奏だったと思います。
15 大阪府立淀川工科高等学校
 今年も西の横綱らしく、全体を通して安定感のある演奏とバランスのとれたハーモニー、芯のある美しいメロディーで観客を魅了していました。特に自由曲は言わずと知れた淀工の十八番である「大阪俗謡による幻想曲」。曲の完成度も高く、ダイナミクスの表現もとても豊かでした。特にpp(ピアニッシモ)の音色は美しく、改めてバンドの技術の高さにも驚きました。さらに驚いたのは課題曲で、大阪府大会ではTの「ブライアンの休日」を演奏していたにもかかわらず、関西大会ではUのマーチ「晴天の風」に変更されていました。この選曲の妙味が強さの秘密なのかもしれません。
17 私立洛南高等学校
 自由曲「古の都フリブール」の曲中に出てくる鍵盤楽器の非常に速く的確な動きに目を奪われました。また、管楽器の音も良く出ており、会場全体を包み込むような迫力のあるサウンドでした。
18 兵庫県立伊川谷北高等学校
 課題曲Tの「ブライアンの休日」はとても音のまとまりが良く、安定感のある演奏でした。自由曲の『バレエ音楽「くるみ割り人形」より』では、「トレパック」でのスピード感溢れる演奏が、まるでオーケストラのようになめらかなサウンドを作り出していました。また、あまりに自然で最初は気付きませんでしたが、奏者全員が楽譜なしで演奏していたのにも驚きました。
19 私立大阪桐蔭高等学校
 自由曲の交響詩「ローマの噴水」は、指揮者の梅田先生らしい繊細でかつ柔らかい演奏でした。特に木管楽器のメロディーラインは、まるでオーケストラの演奏を聴いているようにとても美しく、全体的にもとてもバランスのとれた素晴らしい演奏だったと思います。
22 私立明浄学院高等学校
 全体的にサウンドにとてもメリハリがあり、でも一つ一つの音はしっかりまとまっていました。技術面もとても高く、バンドとして文句のつけようがない演奏だったと思います。
 どの演奏も甲乙つけがたい、近年の中でも全体として非常にレベルの高い大会だったように思います。結果を見ての率直な印象としては、金賞の数が少ない、下位の金賞と上位の銀賞のレベルの差は思ったほどない、という印象を受けました。多くの学校はここで今年のコンクールへの挑戦は終わるわけですが、楽しかったこと…嬉しかったこと…辛かったこと…悔しかったこと…頑張ったこと…それらの経験を必ず次に生かし、これからも素敵な演奏を私達に届けて欲しいと思います。
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 最後に全国大会へ進まれた私立天理高等学校、大阪府立淀川工科高等学校、私立明浄学院高等学校の皆さん、おめでとうございました!全国大会では関西代表として素晴らしい演奏を私達に聴かせてくれることを心から楽しみにしています。
 
演奏会レポート【8】 キラキラした笑顔に感動!『膳所吹サマーライブ』
■レポーター: 「We Love Brass」編集部
■演奏会: 滋賀県立膳所高等学校 「湖風祭」の『膳所吹Summerライブ』
平成20年7月11日(金) 膳所高等学校内体育館(滋賀県大津市)
『膳所吹Summerライブ』
13:05 開演
■プログラム■
オープニング 金管8重奏「文明開化の鐘」
1曲目 ミッション・イン・ポッシブル
2曲目 パイレーツ・オブ・カリビアン
3曲目 エレクトリカル・パレード
4曲目 PEACH(大塚愛)
 初夏の日射しが強い晴天の日、私達は滋賀県立膳所高等学校の「湖風祭(1・2日目は文化祭、3日目は体育祭)」に行ってきました。創立100年以上の歴史を誇り校舎から琵琶湖が見える滋賀県立膳所高等学校は、文部科学省が大学や研究機関などと連携した教育を推進する「スーパー・サイエンス・ハイスクール(SSH)」の指定校で、京都大学との高大連携を実践する県内きっての進学校です。
 また「文武両道」をスローガンに掲げ、勉強はもちろんのこと、班活動(部活動)や校内行事にも生徒達自らが積極的に取り組んでいます。「湖風祭」はそれこそまさに生徒達自らが何カ月も前から計画し作り上げてきた学祭で、膳所高生が一年で一番熱くなる一大イベントです。校内の模擬店、各階に展示されたアート作品、教室毎の趣向を凝らした発表、そして大勢の観客を前にしたステージ発表など、そのどれを見てもこの「湖風祭」にかける生徒達の熱いエネルギーを感じることができます。
 「湖風祭」のステージ発表の会場となる体育館では、文化部や各クラスによる多種多様な発表が連日行われていました。私達がおじゃましたのは2日目の文化祭で、お目当ては午後のプログラムである吹奏楽班による『膳所吹Summerライブ』。
普段はかための曲を演奏することの多い膳所高等学校吹奏楽班ですが、この日ばかりは観客に気楽に楽しんでもらえるよう、そして何よりも自分達が心から楽しめるよう、そんな心配りが感じられる曲目がセレクトされていました。80名以上の班員達一人一人が、私達にどんな創意工夫されたライブを見せてくれるか、今から楽しみです。
  時間は13:05。体育館内はライブの始まりを待ちわびる多くの観客で埋め尽くされました。いよいよライブの始まりです。オープニング曲は金管八重奏による「文明開化の鐘」という曲で、広い体育館そしてたくさんの観客の中、8人の奏者が威風堂々と演奏していたのが印象的でした。その間にステージの最終セッティングも終わり、いよいよ吹奏楽班の演奏です。1曲目は、1996年に公開されたトム・クルーズ主演の映画「ミッション・イン・ポッシブル」のテーマ、2曲目は2003年に公開されたジョニー・デップ主演の映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマ。どちらも誰もが一度は聞いたことのある馴染みのある曲で、映画と同じく雄大でスケールのある力強い演奏が観客を魅了していました。3曲目は、軽快なリズムが心地良いディズニーの名曲「エレクトリカル・パレード」。曲の所々に各パートのソロがあり、スタンディングなどのパフォーマンスで観客の目を楽しませてくれました。最後に演奏された曲は、女子高生に大人気のドラマ「花盛りの男たちへ」のエンディングテーマ曲である大塚愛の「PEACH」。夏を彩るに相応しく爽快で若さ溢れるメロディーです。途中、ダンスチームの登場で、会場の盛り上がりは最高潮に。体育館にいる人全員が一体感に包まれ、聴き手の私達もライブに参加できた気がしました。
 あっという間に、『膳所吹Summerライブ』は終わりました。それは、毎日ひたむきに練習に励んでいる班員たちの熱い夏のライブでした。ふと見ると、班員が着ているTシャツには『Glitter Music』の文字が。この言葉は今年の吹奏楽班のテーマで、「キラキラした音楽を!」という意味があるらしい。ライブ終了後の「やり切った〜!」という充実感に満ちた生徒達のはじける笑顔は、眩しすぎるほどキラキラしていました。これぞ『Glitter Smile』!これからも、聴く人の心を惹き付ける「史上最強の膳所サウンド」で、聴く人に感動を与えてください。今日はありがとうございました。
 

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